銀色のオリンシス(終)

 駆け足ダッシュ
 ズィルバーとゴルトの対決にヨウスケが割り込んでミスズあっさり適当に奪還。
てかアルしょぼっ! もはやボスとしての威厳などかなぐり捨てて、
自分の感情をぶつけるのみ。罪深きもの、汝の名は愛、というか
出来事のスケールの割に結局原因は痴情のもつれなんだ。
ボルフは犠牲になったものの、地上殲滅の阻止は成功。
だがアルが最後の執念でオリンシス現象を暴走させ、あらたな危機が。
そこに現われたセレナ、自分が未来のテアであることを明かし、
アルに救済を。ああそうか、セレナの方が仮の姿なんだ。
でもまだ暴走は止まらない。トキトとテアはズィルバーの力で
事態を収拾することに。そして2人は光の中へ。地上には仲間たち、
見上げる先は月。宇宙に漂うペンダントで締め。ああ尺足りてない。
 なんで声変わりしていたのかは謎だけど、セレナ=テアというのは
面白い問題。結局歴史は変わったのか。最後のペンダントの描写を
見る限り、答えはイエス。ただ、セレナの当初の意図が自分の知っている
歴史をなぞらせる事にあったのは確実。ジンの一件で改変が
失敗した以上、当初の意図通りに事が進められたのもほぼ確実。
では一体分岐点はどこに。セレナの存在自体が影響を及ぼしたのか、
トキトの最後の選択がキーだったのか。そもそもセレナの方の歴史も
詳しいことははっきりしないしなあ。
 オールグロスおめでとう。どこか1社に制作丸投げならともかく、
こういう形でローテ全部というのは珍しい。プロデューサ以下反省必須。
今回の出来については敢えて多くを言うまい。ただ一言、ペンダントで
ナイフを受け止めるのが演出のせいもあってギャグに見えた、とだけ。
 で、まとめ。そもそも1クールで広げて畳める話じゃなかったなあ。
この題材なら2クール以上でつくればもっと面白くなる余地はあった。
ただし、ちゃんとスケジュールとスタッフを確保するのが大前提。
深夜で対象年齢を高くしたロボものというのは、東映にしては
意欲的な企画だったけど、実際の作品からはやる気が感じられなかったのは
まったくもって残念。ともあれ、スタッフの皆さんはお疲れ様でした。