ハウルの動く城

実は今回初めて見る。各所の評判を聞いているので期待度低。
で、感想。実に楽しい映画だった。いろいろな意味で。
最初の空中散歩からしてワクワクもの。その後も魅力的なシーンの連続。
美術は美しく、料理は相変わらずおいしそう。空飛ぶ場面もいっぱい。
果ては露骨なセルフパロディまである。こんなのが二時間続くのだからもう満腹。
ソフィーの心は身体に、ハウルの心は城に反映されていたんだ、とか思いついた。
とかく貶されがちなキャスト陣も個人的には問題なく見られた。
ハウルがキムタクまんま? yes、でもそれがキャラにマッチしてる。
ソフィーの少女声に無理がある? yes、でも一応二役演じられてた。
マルクル神木隆之介は背伸びしてる感じがなんとも可愛い。
ストーリーが過去のどの作品よりも弱いというのはまったくその通り。
戦争の扱いの軽さも宮崎作品にしては異例。キスで事態が解決するのもそう。
興味の向く先が偏りすぎ。ま、巨匠とよばれるようになった人が
やらかしちゃった作品というのを生みだすのはよくある話。
あの宮崎駿もついに、という目でみると色々と感慨深い。
いや、リアルタイムではジブリ作品しか知らない身でいうのもなんだけど。
トータルの評価は最初に書いた通り。ただ、あくまでも自室でくつろぎながら
見ての話。この状況なら斜めの視点から、ネタとして楽しむこともできる。
映画館でチケット買ってたらまた違ったと思う。
 作画は全編に満遍なく見所があった。田中敦子の料理とその次の田村篤の
食事シーンは特に好き。