冒険王ビィト エクセリオン

 崩壊する魔牢獄。バウスは斃れ、ビィトとリオンは脱出する。
予告の印象より、ずっと潔い最期で、正直バウスに惚れた。
星空をバックにカメラが引いていくところが印象的。自分が成長させた
ビィトがシャギーに一泡吹かせるだろうという台詞にも魔人らしさがあった。
素敵なヴァンデルのリストにまた1つ新しい名前が。西凛太郎の演技も
とても良かった。 
 落下してくる2人を受け止めたのは、シャンティーゴの人々の天撃の力。
理屈はよくわからないけど、皆で一斉に構える様はインパクトがあった。
ビィト戦士団のメンバーがしれっと無事だったことに一言でもフォローがあると
親切だった。
 戦い終わって、ビィト達の旅立ち。
別れに到るこの部分に力を入れてくれたのは嬉しかった。4賢人の茶会などには
しんみりさせられたし、素直になれないリオンの姿にも共感できた。
別れは寂しいけれど、また会えることへの楽しみも生まれるというのは
見ているこっちの気分にも通じるものが。
 最初、オリジナルで2クールという話を聞いたときには余り期待してなかった。
実際前半は展開がだるく、キャラの個性で乗り切ったようなもの。それすらも
空回り気味のところがあった。しかし後半、シャンティーゴ襲撃で
一気に話のテンションが上がり、最終決戦は素晴らしい盛り上がり。
終わったときには素直に良かったといえる作品に。冒険王ビィトに対する
外伝というか、劇場版のようという表現がしっくりくる。シリーズの裏主人公、
ゲストキャラのリオンの成長譚もしっかり描ききってくれた。
長峯SDのバトル演出にも一年半前のビィト初期に比べ格段の成長が見られ、
これで終わりにするのは勿体無いというのが正直な感想。難しいだろうけど、
原作のストックが溜まったら、長峯SDの下、ぜひとも再びアニメ化してほしい。
あと、個人的には佐々門作画が多く見られるのも楽しみの1つだった。
スタッフの皆さん、6クールどうもお疲れ様でした。